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前作「21」が1110万枚売上げたアデル、ニュー・アルバムが発売決定 定額制サービスへの提供は?

コラム 高橋裕二の洋楽天国

今年最大のセールスが期待できるアデルのニュー・アルバム。発売日は11月20日に決まった。アメリカで前作「21」は2011年2月22日に発売された。発売初週の売り上げは35万枚だったが、レコードが売れないと言われているこの時代に、アメリカだけで1110万枚を売り上げた。ニュー・アルバムについてラジオ業界誌ヒッツが伝えている。

アルバムからのファースト・シングルは11月初旬になる。アルバムの発売日が感謝祭(11月26日)と翌日のブラック・フライデー(アメリカで最も買い物が行われる)前なので、クリスマス・プレゼント用に実物のCDが大量に売れる可能性がある。既にスーパーのターゲットでは大キャンペーンが計画されているという。

ファースト・シングルは可能な限りの異なるフォーマットのラジオ局にサンプルが送付される。テレビについては米NBCと独占契約を結んだ。4つの番組、「プライム・タイムでの特集番組」、「トゥデイ・ショー」、「サタデー・ナイト・ライブ」と「ザ・トゥナイト・ショー・スターリング・ジミー・ファロン」に出るだろうとヒッツ誌は伝えた。

2011年当時と異なるのは定額制音楽ストリーミング・サービスだ。アルバム「21」の場合、ファースト・シングルは別として、アデルとマネージャーのジョナサン・ディキンズはスポティファイにアルバムを提供しなかった。理由はアデル側が有料会員のみの限定としたが、スポティファイのダニエル・エクは断った。結果、発売から3年間半もスポティファイは使用出来なかった。この出来事が、テイラー・スウィフトが「1989」をスポティファイに提供しなかった事につながったとみる業界関係者もいる。

また当時と異なるのはアップル・ミュージックの存在だ。アップルは有料会員しかいない。そしてアップル・ミュージックにとってはアデルが発売されるこの時期、お試し会員が有料会員になるかどうか非常に重要だ。また家族(6人可)で楽しめるアデルは、14.99ドルのファミリープランを拡売出来る絶好なチャンスだ。アデルが定額制音楽ストリーミング・サービスとどう付き合うか。業界関係者は見守っている。

ちなみにアデルとインディーズのXLレコーディングズとはこのアルバムで契約が切れる。アメリカで宣伝・販売を担当してきたソニーミュージックがワールド・ワイドで3枚のアルバムを契約した。

記事提供元:洋楽天国


高橋裕二氏インタビュー

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