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アデルが1億3000万ドルでソニーと契約か、イギリスのミュージシャンでは最高額

コラム 高橋裕二の洋楽天国

アデル

イギリスの大衆紙サンが23日、「アデル、1億3000万ドル(約166億円=1ポンド160円換算)のレコード契約で着地。イギリスのミュージシャンとしては最高額」と報じた。

ソニーミュージックとの契約が間もなく発表されるという。

アデルは本国イギリスでインディーズの最大手、XLレコーディングスと契約。最もレコードが売れるアメリカでは、イギリス出身のロブ・ストリンガーが会長を務めるソニーミュージック傘下のコロムビア・レコードに原盤をライセンス契約した。ロブ・ストリンガーはソニー会長を務めたハワード・ストリンガーの弟だ。デビュー・アルバム「19」は全世界で2000万枚、セカンド・アルバム「21」は3000万枚、サード・アルバム「25」も既に2000万枚を超えた。

アデルの全世界というのは普通の全世界とは多少ニュアンスが異なる。3枚のアルバムの原盤権はイギリスのXLレコーディングスが持つ。アメリカではソニーミュージックにライセンスしたが、イギリスを除く大半の世界では各国のインディーズとライセンス契約をした。インディーズの弱みはマーケッティング力と販売力だ。今回のソニーミュージックとの契約は、ソニーミュージックが原盤権を100%所有する。アメリカ以外で弱かった各国では、ユニバーサルミュージックとトップを争うソニーミュージックから発売される事になる。

新聞の報道では2枚のアルバム契約だという。1枚が83億円だ。欧米のレコード契約はやや複雑だが、単純にアルバム1枚を売ったらアデルに幾らのアーティスト印税が入って来るか。恐らく1枚当たり2ドルは入ってくる。アデルに83億円の印税前渡し金を払ったら、4000万枚を売らないと回収出来ない。可能だろうか。新しいアルバムが出るのは2年後か。アデルはシングル以外、アルバムは定額制音楽ストリーミング・サービスに音源を提供していない。

提供したら、スポティファイやアップルミュージックから入るであろう大きな売り上げで、アルバム4000万枚の回収が大きく軽減出来る事になる。

記事提供元:洋楽天国


高橋裕二氏インタビュー

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