YouTubeがアーティストのチケット販売を支援。ストリーミング経由で進化するライブ・プロモーション
YouTubeはアーティストの公式チャンネルでコンサート情報やチケット購入を表示できる機能をイングランドとアイルランドで開始した。
YouTubeユーザーは、好きなアーティストの公式チャンネルのビデオに表示されるコンサート情報からチケット購入サイトに移動して、チケットが購入できる。チケット購入は公式YouTubeアプリでもデスクトップでも表示される。
YouTubeのチケット販売連携は2017年にアメリカで始まり、その後カナダ、オーストラリア、ニュージーランドで始まった。チケット販売サービスも業界最大手のチケットマスターをはじめ、AXS、Eventbrite、See Ticketsとの提携企業が拡大している。
YouTube UKでアーティスト・パートナーシップ担当マネージャーのRoz Mansfieldは「私達はこの新機能がグローバル・アーティストだけでなく、新進気鋭のローカル・アーティストと出会う可能性を広げることに期待しています」と述べている。
チケットマスターやAXSなどチケット販売サービスにとって、YouTubeとの連携は音楽視聴からのチケット購入への誘導をより直接的かつ効果的に進められる。
またチケット販売はアーティストにとっての大きな収益源であるため、販売サービスへの誘導が動画から出来るのは収益拡大とプロモーションの効率の面でも大きい。
この連携によって、YouTube内でチケット販売に関するデジタル広告施策も増えることが予想される。
YouTubeのチャンネルでチケット連携は、対象地域では該当する全てのアーティスト・チャンネルで自動的に始まるが、「YouTube Studio」からチケットの連携をオンにしたりオフにすることもできる。
またYouTube Studioではチャンネルで掲載されたチケットの売上状況や枚数を都市毎に見ることができる。
ライブへの導線をストリーミングからいかに作るかは、ライブビジネスの収益が大きくなってきているアーティストや音楽業界にとって大きな課題でもある。例えばSpotify Japanは今年、アプリからイープラスのチケット販売にアクセスしてチケットを購入できる連携機能を日本でも開始した。その他には「スーパーファン限定」のチケット優先権を提供するなどしている。ストリーミングのユーザーを関連性の高いアーティストのライブ情報とマッチングさせ、チケット購入に誘導するため、チケット販売サービスと提携した機能開発は今後も進む。
記事提供:All Digital Music
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