ソニーミュージック、大手ポッドキャスト制作会社のSomethin’ Elseを買収。音声コンテンツ事業の世界展開を本格化

2021年6月18日 10:53

ソニーミュージックは、ポッドキャスト戦略をグローバルで強化するため、イギリス最大の独立系ポッドキャスト、オーディオコンテンツ制作会社の「Somethin’ Else」を買収しました。買収額は非公開。

Somethin’ Else買収に伴い、ソニーミュージックは社内にグローバル・ポッドキャスト事業部を立ち上げます。

グローバルポッドキャストは、Somethin’ Elseの設立者でCEOのジェズ・ネルソン（Jez Nelson）と同社副会長でチーフ・コンテンツ・オフィサーのスティーブ・アッカーマン（Steve Ackerman）が共同で統括し、ニューヨークとイギリスのポッドキャスト事業、コンテンツ制作、ビジネス戦略を強化します。

Somethin’ Elseは1991年の設立以来、イギリスで独立した経営の元、長年実績を積んできたオーディオコンテンツ制作会社として高く評価されてきました。同社はイギリスBBCと契約する制作会社では最も多くのラジオ番組やテレビ番組、SNSコンテンツ制作を行う会社として知られています。1993年からラジオ業界でイギリス人DJのジャイルス・ピーターソンのラジオ番組制作から始まり、BBC Radio 1の「Essential Mix」や「Rock Show」などBBCにおける音楽番組制作を担ってきました。

現在、Somethin’ Elseは、BBC、Netflix、Spotify、Audibleなどのポッドキャスト番組を制作しています。2020年には、イギリスでポッドキャスト制作会社や配信サービスに贈られる「ブリティッシュ・ポッドキャスト・アワード」で最優秀パブリッシャー・ネットワーク賞を受賞しました。

Somethin’ Elseのクライアントは、BBCの他にThe Economist、ITV、ペンギン・ランダムハウス、レッドブル、ポルシェ、FIAT、日産、ロールスロイス、BRITアワードなど、グローバル企業やメディアのオーディオコンテンツやSNSコンテンツ制作を手掛けてきました。

ソニーミュージックはSomethin’ Else買収で、同社のオーディオエンタテインメント領域におけるコンテンツ制作実績とネットワークを様々なジャンルのポッドキャスト番組に応用すると同時に、コンテンツクリエイターとのパートナーシップの拡大を目指していきます。

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遡ると、2020年からソニーミュージックはSomethin’ Elseとポッドキャスト番組の制作とマーケティングを共同で行ってきました。

Somethin’ Elseとソニーミュージックと共同制作した番組には、「David Tennant Does A Podcast With…」や「Power:The Maxwells」「The Fault Line:Bush, Blair and Iraq」「Cheat!」など、トーク番組からトゥルー・クライム、社会番組と多岐に渡ります。

Somethin’ Elseが制作したSpotify独占配信のオリジナル・ポッドキャスト番組「Soul Stories」は、Pixarの映画『ソウルフル・ワールド（原題：Soul）のマーケティング展開の一貫となっており、監督や俳優、作曲家のトレント・レズナーやアッティカス・ロスなどが出演するオーディオコンテンツを配信しています。