インディーレーベルの団体Merlin、インドの音楽ストリーミング大手JioSaavnとライセンス契約を強化
世界のインディーアーティストやレーベルのデジタルライセンス・エージェンシーのMerlinは、インドの音楽ストリーミングサービスであるJioSaavn (ジオサーヴァン)とのライセンスを更新し、連携を強化したことを発表しました。JioSaavnはインドおよび南アジアの音楽市場で絶大な影響力を誇り、1億人以上の月間アクティブユーザー数を抱えています。ストリーミングへの移行と収益化が加速するインドにおいて、もう一つの大手サービスGaanaと並び、レーベルやアーティストにとっての重要なプラットフォームとなっています。
Merlinは最近では、地域別に影響力を持つ音楽ストリーミングとのライセンス交渉を重ね、連携を強化しています。2021年10月には中国のテンセント・ミュージック、今年3月には中国第2位のNetEase Cloud Music、4月には東南アジアとアフリカで展開するJOOX(テンセントが運営)とのライセンス契約で合意しています。こうしたデジタルサービスとのライセンス契約の獲得は、海外展開を強化したいインディーレーベルやアーティストの活動で重要な役割を果たしています。
Merlinは、Apple MusicやAWA、Deezer、Facebook、Instagram、KKBox、Pandora、SoundCloud、Spotify、TikTok、Triller、Yandex、YouTube Musicなど30以上のデジタルサービスとライセンス契約を結んでおり、新たなサービスとの交渉も進めているといいます。
Merlinに参加するメンバーレーベルやアーティストは、世界各地域のデジタルサービスとMerlinとの連携を通じて、楽曲配信やプロモーション、データ取得の機会を増やし、収益化に繋げることが容易になります。特に、インディーレーベルや、ニッチなジャンルのレーベルは、競争の激しいグローバル市場において、世界各地のリスナーやオーディエンスを見つけて音楽を届けるためのビジネス戦略にフォーカスできるよう、Merlinのような団体が提供するサポート体制を利用しています。
インディー音楽の海外展開を支援する動きが、MerlinやAIM、A2IMなど世界規模で活発に進んだ結果、今まで以上にインディーレーベルやアーティストのグローバル化が加速しています。2020年にMerlinに初めて参加したレーベルの出身国では、ブルキナファソ、ガーナ、ペルー、シンガポール、スロバキア、UAEからの企業がメンバーに加わっており、速いペースで成長が続く音楽ストリーミングの将来性を見越した積極的な活動が目立ち始めています。
記事提供元:All Digital Music
Jay Kogami(ジェイ・コウガミ)
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