ロンドンで「自宅グラスト」:配信で見るグラストンベリー・フェスティバル
英国の野外フェス「グラストンベリー・フェスティバル」が、6月23~26日(現地時間)にイングランド南西部サマセット州ピルトンのワージー・ファームで開催された。新型コロナウイルスのパンデミックの影響で3年ぶりの開催となった今年。ヘッドライナーは、ビリー・アイリッシュ、ポール・マッカートニー、ケンドリック・ラマーという顔ぶれで、中でもビリー・アイリッシュ(20)は最年少、ポール・マッカートニー(80)は最年長のソロアーティストとして務めたことも話題となった。残念ながら会場に行くことはできなかったが、オンライン配信を活用して、滞在中のロンドンで「自宅グラスト」を楽しむことにした。
利用したのは、公共放送BBCの動画配信プラットフォーム「BBCアイプレーヤー」。受信料制度を取るBBCは、日本では合法的に視聴できないため、これも英国にいるからこその楽しみだと言える。
同プラットフォームでは、全日にわたり特別番組「グラストンベリー・チャンネル」を放送。ここではライブ映像や舞台裏の様子、アーティスト・フェス関係者の独占インタビューなどを、ラジオパーソナリティーやテレビ司会者が伝えた。
24日から3日間は、例年と同様、5つの主要ステージ(ピラミッド、アザー、パーク、ウエスト・ホルツ、ジョン・ピール)のライブ映像を配信。生配信終了後も30日間にわたり、90本以上のライブ映像をフルセットで楽しめ、また、開催50周年記念のドキュメンタリー映像なども視聴できるという充実ぶりだ。
BBCは同プラットフォーム以外にも、テレビや音声配信プラットフォーム「BBCサウンズ」などを通じて、グラストンベリー・フェスティバルの模様を届けた。自宅の機材環境により利用できなかったものの、今年は初のウルトラHD放送も行われた。なお、BBCサウンズやユーチューブのコンテンツは日本からもアクセス可能なので、ぜひチェックしてみてほしい。
3年ぶりの開催とあって、創設者のマイケル・イービスや共同主催者のエミリー・イービスをはじめとする運営側やアーティスト、参加者らの喜びはひとしおだったようだ。来年については、現時点では日程が明きらかにされていないものの、マイケル・イービスが開催すると公言している。今度はぜひ、現地で体感したいと思う。
なお、今年の開催期間中には英国各地で過去30年で最大規模の鉄道ストライキが行われ、参加者の一部はスケジュールの変更を余儀なくされた。
ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
ロンドン在住、フリーランスのライター/エディター/フォトジャ
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