ボブ・ディランの「コンプリート武道館」
今月(11月)の15日、ボブ・ディランの「コンプリート武道館」が発売になる。
以下は当ブログの筆者が以前書いたもの。
CBSソニー(現ソニーミュージック)って上にあまりプロがいなかったんですよ。それで、私たちは好き勝手にやっていました。例えば、菅野ヘッケルがボブ・ディランの「武道館」を担当したのが29才のとき。野中が「チープ・トリックat武道館」をやったのが30才。で、私がジェフ・ベックの「ベック・ボガート & アピス・ライヴ・イン・ジャパン」をやったのが26才。サンタナの「ロータスの伝説」をやった磯田なんて25才、会社に入って三年目ですよ。「ロータスの伝説」のジャケットが22面体になるなんて、会社の誰も知らなくてね。彼は横尾忠則さんが大好きで、横尾さんも色々なアイディアを出すんですよ。で、磯田は会社には全く知らせずに忠則さん主導で作業が延々続いちゃうわけです。上司はサンプル盤が上がってくるまで何も知らなかったと思いますよ。
菅野ヘッケル〔本名 菅野敏幸)と磯田は当ブログの筆者と同期。先ごろ亡くなった野中は後輩。
60年代後半、資本の自由化で、アメリカのCBSレコードと日本のソニーで50/50の合弁会社が出来た。その時の条件として、同業他社からの引き抜きは絶対認めないというものだった。
上層部はソニーからの出向。中間管理者は新聞広告を見て応募した人達。広告代理店や証券会社といった人達がいた。現場は大学でバンドをやっていたり、単に音楽が好きな連中。全員がレコード商売の素人。
現場の企画に、素人の上司は誰も文句を言わなかった
以下は「コンプリート武道館」のレコード会社のコメント。
初来日45周年特別企画、日本が世界に誇る音楽遺産。
ボブ・ディランの初来日公演は1978年2月から3月にかけて開催、11月に「武道館」のタイトルで発売されたアルバムは後に全世界でオフィシャル・リリースされた。録音されたのは2月28日と3月1日の2日間だが、2007年になってマスターテープを発見。長きに渡る発売交渉を経た、初来日から45年目に、当時の関係者が再集結。1978年に「武道館」を企画した菅野ヘッケル氏を総合監修に迎え、当時録音したエンジニアが24chマルチテープから2023REMIXを行い、アートワークも当時と同じデザイナーが手掛け、日本主導の日本独自企画として商品化が遂に実現。2日間のライヴ録音を完全収録し36トラックが未発表のCD4枚。初来日公演チケット、パンフ、ポスター、チラシなどのメモラビア。空港、記者会見、日本公演のライヴ写真、オフショット、ライナーなどをまとめた60ページに及ぶカラーフォトブック。解説、関係者の証言や秘話、歌詞・対訳を収めた日本版ブックレット。これらをLPサイズのボックスに収納した豪華企画で完全生産限定盤。この日本洋楽史上稀にみる復刻事業は、全世界でのリリースも決定した。
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