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「AIが音楽を変える日というテーマで一年、連載してみませんか?」 昨年(2023年)の五月、そう言われたとき私は躊躇した。まだ早いのではないかと思ったからだが、これだけ生成AIがニュースを騒がすご時世だ。その話題が早いという訳が無い。 ……
2024年9月6日 13:08
「それで生成AIって実際に使えるの?」 私の場合、気づけばかなり仕事に使っている。インタビュー記事なら文字起こしをまずNottaというAIにやってもらう。 専門用語や固有名詞は正しく変換されないし、人は話しながら次に言うことを考えるので……
2024年8月6日 11:31
都内某所の国立大であった実話なのだが、その研究室は応募者が超過の場合、誰が入るかは学生たちで話し合って決めさせるという。だいたいは成績順ということで話がつくらしいのだが今年、ある女子が「ラップで決めよう? この研究室への熱い思いをラップに乗……
2024年7月5日 13:38
音楽産業の頂点、ルシアン・グレンジ卿は庶民の出だ。高校すら中退している。その高校は1573年にエリザベス1世が建てた名門だった。17歳になったとき、高卒と大学入試の資格を得るAクラス試験を受けたが入室の際、教官に「赤い靴に履き替えなさい」と……
2024年4月5日 17:00
ブライアン・イーノはドキュメンタリーが嫌いだ。「観ているとイライラする」という。どんな出来のよいものでも「たったひとつの年代記的な道を辿り、全てがそこに流れ込む」から、その人物の興味深い点がほとんど削ぎ落とされてしまうのが嫌なのだそうだ。だ……
2024年3月7日 12:00
昨晩のことだった。私は痛めた足をかばうため、リビングのソファに寝そべって仕事をしていた。鈍痛を紛らわすべくテレビを何となくつけながら、この原稿のために集めた資料を整理していると、ちょうどNHKでAIがテーマの番組が始まり、私は身を起こした。……
2024年2月7日 12:00
去年の春、音楽生成AIが脚光を浴びたとき「教授ならどう感じたろうか」と思ったのは私だけではないだろう。稀代の音楽家、坂本龍一が亡くなって1ヶ月と経っていなかったが、名曲「andata」が私の頭の中でずっと鳴り続いたままだった。 物憂げなピア……
2024年1月5日 18:00
「なんでこんなに色々知ってるのですか?」と拙著を読んだ方から尋ねられることがある。確かに資料の海を漁ってストーリーを紡ぐ作風でやってきたのだが「いや、書くまで知らなかったことばかりですよ」と正直に答えることにしている。 ただ、工夫があるとす……
2023年11月7日 12:00
時々、新たな技術革新が全てを変えてしまうことがある。が、その始まりにあって衝撃の大きさに気づいている人は限られている。 革新者が有能であることは間違いないが、その重要度に気づけるのは、それが分かる場所に居合わせた幸運の賜物かもしれない。私の……
2023年10月6日 12:00
90年代に青春を過ごしたロック好きにとって、イギリスのバンド、オアシスの解散劇は痛恨だったろう。人びとはいつギャラガー兄弟が和解してくれるのかと、心待ちにしたが「もう待ちきれない」とAIでオアシスの新アルバムを作ってしまったバンドが、今年4……
2023年9月7日 12:00