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第6回 佐久間 正英 氏

インタビュー リレーインタビュー

佐久間 正英 氏
佐久間 正英 氏

コンポーザー/プロデューサー/ミュージシャン

リレーのバトンは株式会社フジパシフィック音楽出版代表取締役社長 朝妻一郎氏からコンポーザー、プロデューサー、ミュージシャン の佐久間正英氏へ引き渡されました。年間30タイトル以上の驚異的な仕事量を可能にする秘訣、BOOWYからGLAY、ジュディマリ、エレカシ、そしてHysteric Blueといったビッグ・アーティスト達の秘話を語っていただきました。 

[2000年4月21日/株式会社ブイ・エフ・ブイスタジオ応接室にて]

プロフィール
佐久間正英(Masahide SAKUMA)
コンポーザー/プロデューサー/ミュージシャン
1952年3月1日 東京都生まれ。1975年 四人囃子にベーシストとして参加。4枚のアルバムを発表。また作・編曲家として個人活動も開始。1978年 プラスティックス参加。1982年解散までの間に、3枚のアルバム、シングルを発表。数回にわたるワールドツアー(全米、ヨーロッパ)を行う。この頃よりCM音楽の作曲も始め、同時に歌謡曲、ポップス等の作曲・編曲家としての仕事も多くなる。 1979年 P・MODELのファーストアルバムをプロデュース。以後、プロデューサーとしての活動を開始。1984年 初のソロアルバム『LISA』をVICTOR/JVCより発表。(1985年ヨーロッパにおいて発売)同年11月、(株)ブイ・エフ・ブイスタジオをエンジニア・プロデューサー小野誠彦氏と設立。(1990年小野誠彦氏は独立。) 1989年 四人囃子再結成。NewAlbum『Dance』を発表。1991年3月 ソロアルバム『in a garden』『REPLAY』の2枚を東芝EMIよりリリース。1991年7月 理想の作業環境を求めてdog house studio開設。1992年4月 ソロアルバム『Sane Dream』を東芝EMIからリリース。1999年11月 ミュージシャン・プロデューサーとして参加した『NiNa』をSMEからリリース。 数多くのレコード制作、CM音楽、映画音楽、テレビ音楽等に関わり、プロデューサーとしてBOOWY、THE STREET SLIDERS、Up-Beat、エレファントカシマシ等、多くのロックバンド、ソロアーティストを手掛けている。最近ではHysteric Blue『WALLABY』、NiNa『NiNa』など。


 

  1. 天才少年時代
  2. プロ意識の芽生えは四人囃子以降
  3. プロデューサー佐久間の誕生
  4. 超絶!達人の世界
  5. 秘技!素人耳の会得
  6. BOOWY、GLAY、ジュディマリ〜
  7. Hysteric Blue
  8. 今後の計画
  9. 犬のトレーナーとしても活躍?

 

1. 天才少年時代

佐久間正英2

−−まず、出身と音楽的バックグラウンド等をお聞きしたいんですが。

佐久間:東京です。小学校から高校の途中までは杉並です。音楽への入り方としてはたぶん、60’sぐらいからのアメリカン・ポップスの動きにずっとリアルタイムだったんじゃないかなって思います。僕には5〜6歳離れてる姉がいまして、僕が小学校低学年ぐらいの頃に彼女がラジオ番組をたくさん聞いてて、その影響でアメリカのポップスとか聴いてましたね、プレスリーとか。

たまたま僕の叔父がビクターの洋楽にいまして、よく洋楽とか聴かしてくれて、また母親が三味線のお師匠さんをやっていたので、邦楽も。両極端ですね。後はラジオでヒットしたような歌謡曲。水原弘であるとかそういう物は知ってましたけど、日本の音楽にはグループ・サウンズとかエレキ・ブームがくるまでそんなに興味はなかった。

−−三味線での純邦楽っていうのはかなり特別な環境ですよね。

佐久間:そうですね。自分で意識してなくても毎朝三味線の音で目が覚めるみたいな環境だったんで。

−−今でもその影響はありますか?

佐久間:たぶん”間”とか、”ピッチ感”はありますね。今でも。

−−いきなりたいして練習もなしで初見でピアノとか弾けちゃったって話を聞いた事があるんですけど。

佐久間:えぇ、しかも自分でアレンジして弾けたんですけどその理由があんまりよくわからない。たぶん母親が手ほどきしてくれたんだと思うんですけどね。

−−0歳児ぐらいから環境っていうのがあるのかもしれないですね。

佐久間:一番小さいときの自分の記憶にあるのはベートーベンなんですけどね。親の話からすると3歳ぐらいの時みたいですね。当時、オーディオ持ってる家なんてまだほとんどなかったですけど、オーディオ持ってる知り合いの家でベートーベン聴いて大喜びしてたらしい。それは音も漠然と記憶ありますね。

−−いきなり幅広いですよね、幼少の頃から。さて、自分で思う音楽的なターニング・ポイントっていうのは?

佐久間:そうですね。音楽的に言えば一つは小学校1年生でピアノを習い始めた事。1ヶ月しかやらなかったですけど。それより少し前なんですけど小学校1年生の音楽の授業の最初の2〜3回。それ以降、譜面書いて読めるようになりましたから。その半年ぐらい後にピアノを初めて習いに行った時にバイエルなんかの譜面は初見で読む事が出来ました。

−−関係ないと思うんですけど、算数とか得意だったんですか?

佐久間:理数系とか得意でしたね。何でも理にかなってないとだめで、証明したりとか。

−−学者タイプ? (笑)

佐久間:譜面読んだり書いたりっていうのはパズルをひもとく様な意味で面白かったですね。クロスワードパズルみたいな面白さと同じなんでしょうね。

−−次のポイントっていうと何なんでしょうか?

佐久間:中学入って吹奏楽始めた事ですね。ブラスバンド部に入って。その時、トランペットを始めたんですけど。そこのブラスバンド部は優秀な人達が多くて。実際に行く行かないは別として芸大目指して当たり前みたいな感じの空気だったですね。顧問の先生がものすごく一生懸命やって下さる方で、その先生のおかげだと思いますね自分の音楽的な基礎部分とかに関しては。

−−トランペットは通算何年間ぐらいやられたんですか?

佐久間:真剣にやったのは高校に上がるまでの3年間ぐらいですね。なんでトランペット選んだかっていうと理由がくだらなくて …(笑) 。僕の兄が一年上に先輩でいて、兄は楽器に関して非常に器用な人で、今でも上手いんですけど、何でもできたんですよ。それで唯一出来なかったのがトランペットだったんです (笑) 僕は本当はサックスをやりたかったんだけど、兄がサックスを専門でやってて、これがまたベラ上手くて、中学生のくせにそんな馬鹿なみたいな、これはダメだと思って兄が一番出来ない楽器を選んだ(笑)

−−お兄さんは現在音楽関係のお仕事を?

佐久間:いや、全然関係ないです。

−−たまにそういう人いますよね。才能すごくあるのに音楽関係の仕事に縁のない人。

佐久間:今ギター弾かせてもすごいですけどね。僕なんかより全然。

−−血ですかね?

佐久間:うちの兄の方が母親の持ってた器用な芸事の血をそのまま引いたんでしょうね。

−−その次のポイントは?

佐久間:そうですね。中学の時にロックとの出会いみたいな感じですかね。中1でエレキ始めて。トランペット始めて半年後ぐらいですかね。

−−エレキとかロックっていうイメージだと当時は例えばベンチャーズとか?

佐久間:そうですね。リアルタイムでベンチャーズ。同級生がベンチャーズとか好きでそいつもエレキ始めたとところで、一緒に合奏したらものすごく面白くて。

−−トランペットと並行してやっていたんですか?

佐久間:そうです。学校の中ではひんしゅくかったりしてましたけどね。当時はエレキ持って歩いてれば不良と言われる時代ですから。それからすぐビートルズだなんだって出てきて。

−−ビートルズにはそれほどはまらなかったと伺ってますが。

佐久間:そうですね。良いなとは思いましたけど、日本に来た時代のビートルズっていうのは子供の目から見ると「ワーワー」「キャーキャー」されるアイドル的な感じに写っちゃって、音楽の方にあんまり気が行かなかったですね。アイドル的な格好であったり、そういうモノに反発してたのもあったし、自分はクラシックやってて、ある程度純音楽的に関わってたもんで、そういうアイドル的な物を馬鹿にしちゃう所はありましたね。だからビートルズはもうちょっと時間が経ってから聞いてみて改めてショックを感じましたね。

−−その次はツェッペリンとかですか?

佐久間:高校入ってから、ツェッペリンに至る、当時ニューロックとかアートロックって言われたモノ。アルクーパーであるとかジミヘンも聴いて。その時には正しくビートルズも評価してました。

−−日本のロックとの出会いは?

佐久間:それと前後してグループサウンズみたいなのがあったりして、ツェッペリンだなんだって狂ってた時に、たまたまジャックスを聴いてすごいショックでしたね。

−−それはレコードかなにかで?

佐久間:いえ、ライブです。今でも覚えてるんですけど、高校2年ぐらいの時に日仏会館でジャックスのコンサートがあって前座で遠藤賢二が出てた。初めて見て、すごいショックでしたね。

−−他にもグループサウンズたくさんありましたけど、ちょっと違いましたか?

佐久間:えぇ、全然聴いた事も想像した事もないような音楽でしたね。

−−佐久間さんの高校時代っていうと学園紛争とかは?

佐久間:学園紛争に向かっていくところでしたね。僕が大学1年の時は70年安保の真っ只中ですから。

 

2. プロ意識の芽生えは四人囃子以降

佐久間正英3

−−ずっと、プロとアマチュアの境のないような活動されてきたと思うんですけど、仕事としてやっていくんだっていう意識の芽生えたのはいつ頃ですか?

佐久間:最初は中学の時ですね。中学の時に僕は音楽家になるものだと。トランペットやってる時に決めてた部分はありますね。

−−トランペットで音楽家をイメージするとそんなにロックロックした感じじゃないんですけど。

佐久間:いや、どっちでも良かったんです (笑) もう既にバンドもやってたし、クラシックでも良かったし。まぁ芸大行こうかどうしようかは迷いましたけど。

−−結構早い決断ですよね。他の道は考えた事ないんですか?

佐久間:中学生の頃は車のデザイナーとかも考えましたね。工業製品等の。そういう方に行くか音楽に行くかってなりましたね。

−−正反対の物に感じますけど、佐久間さんとしては?

佐久間:同じですね。要は物を創るのが好きだったんですね。あと建築であるとか。

−−なるほど。実際に俺はプロでやってるんだっていう意識は四人囃子入ってからですか?

佐久間:そうですね。入った頃っていうのはすごく曖昧な関わり方で入ったもんで、自分でプロ意識を持ったのは四人囃子を始めて以降にいろんなアレンジの仕事とかそういうのを始めてからですかね。あの時代はバンドとかやってても今と違ってお給料でるわけでもなんでもないですから。プロだけどお金もらってない。何か変だぞみたいな (笑) レコードは出てるけどお金はもらってないっていう情況でした (笑)

−−四人囃子のメンバーはとにかく若かったですよね。

佐久間:僕より2つ下で当時20歳でしたからね

−−あのバンドがあの若さであの時代に存在してたっていうことは、今考えてもびっくりするものがありますね。

佐久間:ええ、今聴いても、最初のアルバムとか演奏すごいですね。信じられないですね。

−−デビューアルバムの時にはいらっしゃらなかったんでしたっけ?

佐久間:その次のシングルからです。

−−そのへんで何か面白い話はありましたか?

佐久間:あの頃は2枚目のアルバムやっててその時も自分はメンバーだと思ってなかったんですよね。でも他のメンバーは僕がメンバーだと認識していたみたいで、後になってその認識のズレが出て… (笑)

−−それは謙虚だったという事ですか?

佐久間:いつから正式メンバーとかそういう話もなかったし。お金も貰えたわけでもないって所がたぶん大きいと思うんですよ(笑)

−−四人囃子は経済的には成功しなかったわけですか?

佐久間:成功しなかったけど、なんか食えてた。ライブとかやるとギャラがちょっと出たりとか、そんないい加減な時代でした。かと言ってバイトしてるわけでもなかったんですけどね。

−−再結成とかの言い出しっぺはどなたなんですか?

佐久間:去年、日比谷野外音楽堂でやった時は、坂下が関係してるチャリティーの催しで。彼らはちょこちょこやってるみたいですね。僕は初めて参加したんですけど。

−−その前にも再結成してアルバムも出てますよね。

佐久間:えぇ、89年に。

−−再結成が完全オリジナルメンバーっていう感じでもないですよね。

佐久間:コロコロ変わってますからね。誰がやっても四人囃子みたいな (笑) 僕が知らない間にも再結成して結構やってますからね (笑) まぁ誰が 四人囃子って名乗ってやってもいいんじゃないかなって思ってますけど。

−−今思うと、四人囃子からプラスティックスへの転身は劇的だなと思うんですけど。

 

3. プロデューサー佐久間の誕生

佐久間正英4

佐久間:あの時はあのバンドをプロデュースしたくて、なんかうまい話はないかなと思ってた矢先、他のメンバーが何人か抜けちゃって、「手伝ってくれない?」っていう電話が来て。

−−音楽的にはあの辺のニューウェーブとかパンクにピンと来たんですか?

佐久間:そうですね。

−−四人囃子からだと音楽性とか価値観がやや違うという気がするんですけど。でもあの当時は価値観が変化した時代でしたね。

佐久間:例えば土屋昌巳が一風堂始めちゃうみたいな (笑) それと同じ様な。

−−その辺もさっき言ったターニングポイントの一つになるんですか?一番ガツンと来たのはニューウェーブとかパンクで言うと誰なんですか?

佐久間:ピストルズはもちろん好きでしたけど、もうちょっと後になっちゃいますけどB-52’s であったりとか、DEVOやTalkingHeadsも好きでしたね。

−−ところで佐久間さんは様々のアーティスト、バンドをプロデュースしてますがプロデューサーとして共通する視点っていうのはあるんでしょうか?

佐久間:アプローチというかスタンスは同じ様な物かな、要はアーティストが最大限好きな事が出来る、やろうとしている事が出来る環境整備というか…。

−−前作とか意識されるんですか?

佐久間:そんなには考えてないですけどね。

−−例えばデモテープ聴いたりとか?

佐久間:ほとんど聴かないですね (笑) 実際にスタジオ入って、どうすればいいかっていうのを探しながらやって行く感じですね。

−−実際に例えばバンドだったらちょっとやってみてよとか?

佐久間:普通バンドだったらやってもらいますけど。やはりバンドの場合とソロアーティストの場合はやり方が全然変わってきますけど。

−−バンドっていうのは自分達のアレンジがあると思うんですけど、もっとこうした方が良いんじゃないっていうアドバイスは?

佐久間:ただ、いじらなくて良い部分は極力いじらないようにしてますね。出来ることなら何も口出したくない。プロデューサーとして口出さないで済む程良い仕事だと思っていますから。

−−例えば、アレンジ、サウンド、曲、詞っていう骨の部分がありますよね。一番口出さないっていう部分はあるんですかね?

佐久間:どの部分も一応気にかけます。

−−ソロの場合は佐久間サウンドになってきちゃうと思うんですけど。

佐久間:それはアレンジ含めて一から作っていくので。僕の場合は演奏も含めて全部自分でやっちゃうんで、サクサクっと。

−−どっちが楽なんですか?

佐久間:同じですかね。結果としては。作業としては自分で演奏しちゃう分ソロの方が楽ですけど、最終的な歌のっけて全部の帳尻つける所、実際の作業内容の負担まで考えると同じですかね。ただ、バンドばっかり続いていると自分で楽器さわんなくなっちゃうからちょっと退屈しちゃいますね。だから時々全部自分でやるような物があると刺激になって良いかなっていう。あと、自分でアレンジしたり、演奏したりっていうのは色んな意味で実験したり、新しいやり方試してみたりとか出来るんで、そういう時間も時々必要ですね。それをバンドをやる時にあのやり方をやってみようとか反映させます。バンドやってる時ってあんまり極端な事は出来ないですからね。

−−男性か女性かでプロデュースのやり方は変わりないんですか?

佐久間:そうですね。そんなには変わらないですね。前は女性をプロデュースするのはちょっと苦手だったですけどね。

−−今、たくさんのプロデューサーが活躍してますが、佐久間流のプロデュース方法の極意は?

佐久間:たぶん、他の人の現場を想像で思うに、僕はかなり口出さない方ですね。そんなに口出したり、手出したりしないでスムーズに上手くいく方じゃないかなって思います。

−−プロデュースされている作品がすごい量だと思うんですけど、仕事が早いんですか?

 

4. 超絶!達人の世界

佐久間正英5

佐久間:たぶん、どちらが良いかって時の決断がものすごく早いんだと思います。

−−なるほど。ところで話は変わるんですけど、リズムの1/1000秒の違いがわかるようになったそうですが、その話は本当ですか?

佐久間:えぇ、それはそういう状態になってる時はね。実際にわかってるかどうかは思い込みかもしれないですけどね。

−−いつ頃の話ですか?

佐久間:それはプラスティックス以降に仕事してる時ですね。MIDIが出だして、タイミングはCVゲートでやった時と違うなって事に気付いて、MIDIで遅れるにしてもヘンだなみたいな。それで色々試してみたりしてて、実際にズレたとか認識するのはどれぐらいなんだろうって。そうる透(ドラマー)と仕事すると、彼もものすごい正確な人だから、ベースとドラムでやってて、「今のズレたもう一回」って時どれぐらいズレてるんだろうっていうのを試しにやってみたりとか (笑) 例えばパッドでMC4に直接データ入力してどれぐらいズレてるもんなんだろうって二人でいろいろ実験してみたりとかしてその結果… (笑)

−−1/1000秒っていうのはすごいですよね (笑)

佐久間:それが1/1000秒かどうかは実際にはわからないんですけど、その頃聞いた話で王選手がインパクトの瞬間にボールが止まって見えるとか、ゴルフなんかでもそうみたいで、青木とかが、1/2000秒ぐらいで当たる瞬間にフックするかドローするかを切り替えられるらしいんですよ。そうすると、たぶん人間っていうのは1/1000秒までいかなくても1/500秒とかそれぐらいの単位で、ノリを前にするだ、後ろにするだ、ちょっと溜めるだって言ってるんじゃないかな。でも実は5ミリ10ミリの話だったりするかもしれないけど、でも15ミリ狂ってると素人にもズレてるってバレちゃうみたいな (笑)

−−まさに音楽っていうのが、時間の芸術って事ですよね。ギターのカッティングも6弦から1弦にいく間に時間の差はあるわけですよね。

佐久間:それがどのくらいの秒数でいってるかとかそういうのが考え出すと結構興味深くて、実際寸法はかって何秒でって計算してみたりとか (笑)
例えばドラムできれいなショットする人が16でバァーッていくつのテンポでやった時にヘッドのスピードは時速何キロぐらいなんだろうとか。そうすると実際にズラす為にはどれだけのスピード変更が必要でとかいう風に考えていくと …(笑)

−−ドラマーのプロフィール書くときにヘッドスピードを書いておくとか (笑) そこまでいくと、まさに達人の世界ですよね。

佐久間:達人の世界的な意味でいうと、その後仕事しててターニングポイントになったのが32〜33歳ぐらいに、アレンジの仕事とかいっぱいやってた頃、音に対してちょっとノイローゼっぽくなってきて、例えば喫茶店入ろうが、どこ行こうが、BGM流れてたりすると、音符を追っちゃうんですよ (笑) 最悪なのがジャズなんかかかってた日にはアドリブをずーっと追っちゃって、会話になんないわけですよ (笑) それが1/1000秒がどうのとかそういう事を考えたり気にしてた時期なんですけど。それでこれはひどいなと思ったのが、疲れすぎてるからたまにはクラシックでも聴こうと思って、小学校以来久々にNHKホールにN響のコンサートを見に行って、たまたま2階の最前列だったんですけど、聴いてて、誰が間違えたかわかっちゃうんですよ。それも思い込みなんでしょうけど、カンとしてあの人ずれたとか、ビオラの何番目の人が遅れたとか、あの人ピッチ低いとか (笑)

−−それじゃあ全然楽しめないじゃないですか! (笑)

—ヤバクなってきました (笑) 後編ではこの音楽家としての最大のピンチ脱出、そして圧倒的な仕事量をこなせるようになった秘術?を公開、その他ビッグ・アーティスト達の楽しい話が続きます。乞うご期待!

 

5. 秘技!素人耳の会得

佐久間正英2

−−たぶん、どちらが良いかって時の決断がものすごく早いんだと思います。

佐久間:そう。それでこれではアカンと思って途中で出て。もう疲れちゃって (笑) これはやばいんじゃないかと思って、真剣に音楽を辞めた方が良いんじゃないかなと思って。その頃にそれから逃れる方策として、きっかけはなんだったかよく覚えてないんですけど、突然、全く素人耳で音楽を聴く方法を会得したんですよ (笑)

−−その方法は思い出せないんですか?

佐久間:きっかけはね。意図的に始めたのかもしれないんだけど…。あぁ、ちょっと覚えてるのが、フリオ・イグレシアスかなんかを家で聴いてて、音もへったくれもなく、素朴に良かったんですね。全然普段聴くようなジャンルじゃないやつが。それ以降スタジオでミックス・チェックや何かの時がすごい楽になって。それまでは重箱の隅をつつくような聴き方になっちゃてたんで。

−−良かったですね (笑)

佐久間:素人判断。バック・トウ・素人みたいな (笑)

−−素人は理屈じゃないけど、わかってますよね。「なんか違う」とか (笑)

佐久間:「なんだかわかんないけど好きじゃない」とか (笑) そういう見方をしますよね。

−−「なんかちょっといまいちノれない」とか。実際ズレてたりするんですよね(笑)

佐久間:「なんか楽しくない」とかそういう表現で (笑) それ以降エンジニアの人に対して僕は困った人になったと思いますね(笑) それまでは何とかの何とかがどうのこうのでとか言ってましたから。

−−さっきのリズムの話ですけど、ピッチの方も相当シビアに?

佐久間:でも、ピッチは三味線の影響で逆に救われてる部分ありますね。

−−三味線はピッチ正確なんですか?

佐久間:正確ですけど、洋楽のピッチと違うんで…。良い意味の曖昧さ。

−−最近みんな使ってると言われてるオート・チューンってあるじゃないですか、あれについてどう思われますか?

佐久間:良い場合とダメな場合ありますね。もちろん上手く使えば効果的だし、効率的に良い表現をしてるテークを生かせるっていうメーカーの宣伝文句みたいな利点があるのは確かだけど、それと同時にどうしても何かが無くなりますね。っていうのは例えば音質面だけで考えても、ソロで切り換えて比べてわからなくても、オケ中で実際乗せてる時に何かが希薄になりますね。僕の場合一瞬とか一文字だけそれを通したやつにしたりとか、割とそういうやつにしますね。

−−ニュアンス殺しちゃったらおしまいですものね。

佐久間:あとはハーモナイザーで昔ながらに追いかけていった方がもうちょっと自然にはなるかな?僕はハーモナイザーでピッチベンドして追いかけるという荒技が上手なもんで (笑)

−−色々制作の要素があると思うんですけど、はじめに曲ありきからマスタリングまで。その中でわりかし重視している要素とかあるんでしょうか?

佐久間:全部重視してますよ。結局、良い曲があって、良い歌詞があって、良い歌があって、良い演奏があって、良い楽器使うから良い音が出て、良いエンジニア使うから良い音になって、良いパワーが出て、良いスタジオでないとそれは出来ないし、良いマスタリングでないと良い結果にならない。ただその中で言うとマスタリングに関してはなんとなく世の中過剰に評価してるというか、気にしすぎてるという気はしますね。ミックスした段階でそのままでも…。要するに、昔のアナログのマスタリングと今は意味が全然違っちゃってますから。あんまり意識しすぎたり、あるいはマスタリングに過度の期待をしすぎてマスタリングでどうにかなると思っちゃったりとか、何か人の話を聞くと極端な感じを受けますね。

−−マスタリングには立ち会われるんですか?

佐久間:僕は行かないですね。というか、行ってそこでの違いをわかる様になりたくないっていう。さっき言ったように素人耳でいたいから。素人耳で行ってそこで大きな違いがわかるとしたら、素人耳でわかるようなマスタリングをしたらいけないなと思うんですね。

−−達人の耳と素人耳の両方を持つ事が出来たからバランス良くなったんですね。

佐久間:随分楽になりましたね、それがなければこんな仕事量出来ない気がしますね。仕事中にボーっとした人になってられますからね (笑) 詰めなきゃ直らない時だけそうやって、例えばボーカルのディレクションやなんかとか。だいたい自分でやるんですけど。そういう時だけそういう耳で聴いて、一端曲の終わりまで作り終えて頭まで戻して、戻してる間に素人耳に頭の中を切り替えて (笑)、それでボーっと聴いて。それで気になる所があれば止めるし、気にならなきゃ実際にはピッチ越えてようが、リズムズレてようが…。

−−気になるところだけ玄人になれて後は一音楽ファンとして聴けるわけですね。

−−佐久間さんへの仕事依頼の仕方っていうのはどういったものが多いんでしょうか?

佐久間:最近は「こういう風にしてくれ」とかはほとんどないですね。「何とかして下さい」っていうのはありますけど (笑) 昔一番多かったのは、BOOWYやった後ぐらいの時代のビートロックっていうかビートバンド物の時は「BOOWYみたくして下さい」っていう直接的な言い方はありましたけど (笑) 「じゃあ、氷室君と布袋君呼んで下さい」みたいな (笑)

 

6. BOOWY、GLAY、ジュディマリ〜

佐久間正英3

−−今までプロデュースしてきたアーティストについて一言ずつコメント頂いてもいいですか?ではまずBOOWYから。

佐久間:良いバンドでしたねBOOWYは。いわゆるビートロックと言われるような種類であそこまでちゃんと行ったのはすごいですね。単に流行とかじゃなく、真剣に音楽とか演奏力とか、また見せ方であるとかも含めて。最近のGLAYなんかもそうなんですけど、そういう完成度っていうんですか?やっぱりなかなかあそこまでなれないもんですね。

−−ではGLAYについては?

佐久間:GLAYは昔から良かったですね。僕はシングルの三枚目からですけど。

−−最初から完成度が高かった?

佐久間:完成度っていうか、そうですね実際の技量云々では完成度はもちろん低かったですけど全員のやろうとしてる事とやりたい事、やりたい事へ向かう姿勢みたいなものが合致してて、あれだけ「バンドが一丸となって」って言葉がそのままあてはまるのは、今までいろんなバンド見てきて初めてですね。

−−井ノ口さんも音にうるさい方だと思うんですが佐久間さんと井ノ口さんの話っていうのもあるんでしょうか?

佐久間:比率として井ノ口さんとTAKURO君が直接話す事が多いですかね。ただ井ノ口さんもそういう意味では的外れのない人ですね。もっともな事を指摘しますね。

−−JUDY AND MARYは?

佐久間:JUDY AND MARYはやってきた中では最初は大変な方でしたね。途中からは楽っていうか、みんながコミュニケーション上手くとれる様になってからはすごい良いバンドになりましたね。あとJUDY AND MARYはあれだけポップでいわゆる売れてるものやってる中で音楽的にかなり過激な事が色々出来ますよね。

−−最近は冒険というかアヴァンギャルドな事してますよね。

佐久間:すごいなと思いますね。

−−あれは別に佐久間さんがやらせてるわけではないんですか?

佐久間:えぇ、やらせてるわけでもなく、なんとなくああなってしまう (笑)

−−自由度が高くなってきたって事ですか?

佐久間:そうですね。ポップスの枠をすごい広げてくれてるからだと思いますね。

−−BLUE HEARTSやマーシーもやられてるんですね。

佐久間:BLUE HEARTSはすごかったですね。BLUE HEARTSは今までのレコーディングで最短記録ですね。アルバム一枚10日で (笑)

−−そうすると一日何曲みたいなMIXでしょうね。

佐久間:それで、録りも一日何曲か、それで歌とか同録出しをどんどん。

−−スパーンと行くんでしょうね。

佐久間:なかなか感動的なもんですね。

−−それぐらい直す所がなかった?

佐久間:せーので行っちゃうんで。

−−最長記録は?

佐久間:誰だっけな。遠藤賢二かな?

−−と言うことは、遠藤賢二さんも早川義夫さんも結局やられたんですね。

佐久間:やっちゃってるんですよね。不思議なもんで。

−−あとはエレカシですよね。

佐久間:エレカシは大変ですよねやっぱり。

−−テレビで宮本さんなんか見てるとすごそうな人ですよね (笑)

佐久間:しゃべり方からなにからあのまんまですよ (笑)

−−BLUE HEARTSのヒロトと通じるようなところはありますか?

佐久間:ヒロトの方が全然クールで普段は普通ですね。普段のヒロトって非常に良い人ですね。エレカシの宮本君はないですね、あのキャラは。いつでもやばいですね (笑) 彼はやっぱり歌すごいですね。スタジオで聴いてて感動しますね。

 

7. Hysteric Blue

佐久間正英4

−−Hysteric Blueは佐久間さん自身が見つけてきたって話ですが?

佐久間:それはそうやった初のケースですね。

−−どこに魅力を感じたんですか?

佐久間:やっぱり歌ですね。歌、楽曲、アレンジ含めて、デモテープ来た時は全員高校生で、もちろん演奏力はまだないにしてもやろうとしてる事はすごかったですね。

−−彼らは大阪ですよね。

佐久間:まだ始めて間もないバンドだし、ライブやってるって言っても、素人同然でお客なんか集まらないバンドだったんですが、でもこれはやるしかないだろうと。見切り発車で。

−−テレビを見たときにどう考えても佐久間さんだよなっていう方が入ってて (笑) 一番最初テレビ見た時にびっくりしたんですけど、すごい楽しんでらっしゃる風に見えたんですが。

佐久間:そうですね、ライブで手伝ってるのは遊びですね。あとは、今やバンドとしてかなり良くなってるしドラムのたくや君なんかリズム録り一緒にやってて、かなり良いリズムが出てますね。この間20歳になったばっかりですけどね。

−−ベテランの人をプロデュースする場合に気にかける事はあるんですか?

佐久間:あんまり、気にしないようにしてます。新人やるのと同じように接してます。

−−過去の音源は聴くんですか?

佐久間:一応は聴きます。

−−今後プロデュースしてみたいアーティストとかは?

佐久間:特に考えた事はないですね (笑) 強いて言えば、宇多田ヒカルとか。

−−佐久間さんにはバンド物っていうイメージはありますよね。僕もB-52’s の女の人すごく好きだったんでNiNaではびっくりしたんですけど。あのアイデアっていうのは。

佐久間:20年ぐらい前からKateとやりたいなと思ったんですよ。それでNiNaみたいなのやりたいなって思ってて、たまたまKateと連絡ついて、彼女も当分新しいアルバムのレコーディングやらないから、時間はあるよって。

−−交流は続けてたんですか?

佐久間:直接は知らなくって人経由でたまたま。それを決めてからYUKIちゃんにたまたま声かけて「来年ヒマなんだよね」とか話して「こんなのやるんだけどやんない?」って聞いたら、「やるやる」って簡単に。

−−押し潰されそうなほど依頼がある中でよく自分がって思われましたね。

佐久間:実際にはNiNaにしても先にタイアップの話が付いちゃってて、じゃあ音作らなきゃっていうギリギリで。ただコンセプトとしては自分の中にもあったんで実際にはとにかく作業に入れば良かっただけなんで。

−−やると早いんですね。

佐久間:始めれば早い。始めるまでが… (笑)

−−あれは今後も続くんですか?

佐久間:僕的には続けたいと思ってますけどね。元々NiNaはアメリカ市場向けにやろうと思ってたのがちょっとバタバタしちゃって、結局向こうでまだ出てないもんで。

 

8. 今後の計画

佐久間正英5

−−他に今後の計画っていうのは?

佐久間:今、また新人見つけて、二つ目を手掛けだしてるところですかね。全くのアマチュアバンドですけど、先に音作っちゃって。Hysteric Blueもメディアに出す前に音作ったんで。

−−それもデモテープなんですか?

佐久間:そうですね。

−−ダイレクトに佐久間さんを狙って送って来るんですかね?

佐久間:幸いそんなには送ってこないんですけど、たくさんくると嫌ですから (笑) でも、他にも2〜3見つけてて…。

−−そういうのって時間も結構取られますよね。そうすると今までの仕事のスタンスから少しずつ自分主体の仕事に移行してきているという感じですか?

佐久間:ただまあ実際問題は他の仕事入っちゃうんで…。でも最近あんまり来ないんですよね (笑) 幸いと言うか、忙しいだろうというのが定着してきちゃってるみたいで。

−−同業者で注目しているプロデューサーだとかエンジニアっていうのは?

佐久間:変な言い方ですけど、売れてる人はみんなすごいですね。例えば、プロデューサーとしても、ソングライターとしてもつんくとかはすごいなって思いますね。モーニング娘。にしたって歌とかもすごいなって思うし、分け隔てなく売れてるものは良いなと思いますね。最近だと、倉木麻衣とかaikoとかすごいなと思いますね。

−−スタジオもやってらっしゃるのでエンジニアでは?

佐久間:そうですね、でもエンジニアとかあんまり詳しくないんですよ。僕は人のデータ見ないもんで、だから自分が昔から付き合ってる人達としかやらないし、あと最近は自分でやっちゃう事が増えてきたので。

−−非常に基本的な質問なんですけど、ブイ・エフ・ブイやドッグ・ハウスっていうネーミングはどっからきたんですか?

佐久間:V.F.V.はあんまり意味ないです。ドッグ・ハウスはね、当初自分が思ってたよりか、工事始めてみたらどんどん中が狭くなってきて (笑) こんな小さくなっちゃうんだってがっかりしちゃって、それで自ら”犬小屋”と呼んでしまったんです。

−−すごい犬好きだって聞いてるんで、それもあるのかなって思ったんですけど。

佐久間:それもありますけどね。

−−最初に外人エンジニアの方が所属なんで特別なカラーがあったと思うんですけど、あのへんは佐久間さんプラス小野誠彦っていうカラーだったんですかね。

佐久間:そうですね。小野誠彦と始めたっていうのもあるでしょうね。あとマイケルとたまたま知り合って、トムにしてもB-52’s の一番売れたアルバムを聞いた時にすごいなって思って、エンジニアがトム・デュラックって書いてあって、聞いたこともなくて、でもとにかくこの人と仕事したいから連絡取ってって言ったら、それはたまたま井ノ口さんの仕事だったんですね、井ノ口さんがまだビクターのディレクターの時代で、それで彼を呼んで仕事して。

−−いきなり呼んじゃったんですか?

佐久間:えぇ、名前も知られてないだろうし、きっと安いだろうと思って (笑)

−−向こうもよく来ましたね (笑)
−−英語はもともと得意なんですか?

佐久間:そんなにできないですね、プラスティックスで回ってたりしたうちに何となく覚えちゃって。

−−ProToolsは仕事で使われたりしてるんですか?

佐久間:ProToolsは入れてないです、他のハードディスクは入れてるけど。ProToolsはなんとなくあんまり好きじゃなくて。

−−好きなスタジオの機材とかは?

佐久間:レコーダーでいうと、最近一番多用してるのが、オタリのRADARですね。本当はユーフォニックスのR-1にしたいと思ってるんですけどね、値段が高いんでどうしようかなと。

 

9.犬のトレーナーとしても活躍?

佐久間正英2

−−そんなの佐久間さんだったら簡単じゃないですか (笑) ところで、音楽離れた時の興味の対象とかは?

佐久間:最近ハワイ行きたくてしょうがないんですよ。

−−遊びに?

佐久間:えぇ、ハワイに行きたいねっていうのがうちの奥さんとの合い言葉なんですよ。

−−オフっていうのはなかなか取れないんじゃないですか?

佐久間:あんまりないのと、実際は夫婦で例えばハワイ行っちゃおうみたいなのは犬飼ってるもんで出来ないんですよ。

−−犬は何匹飼ってらっしゃるんですか?

佐久間:グレートピレニーズとゴールデンレトリバーの2匹です。

−−散歩とかもご自分で行かれるんですか?

佐久間:もちろん。

−−訓練とかは?

佐久間:昔は一時期訓練会みたいなのを開いて、一般の人達を集めて教えたりしてましたよ。

−−訓練士の勉強とかなさったんですか?

佐久間:自分の犬を訓練する過程で習いながらやって訓練しましたね。

−−それは何か新しい事業が出来そうですね (笑)

佐久間:砧公園でやってて、月に一回ぐらいやってたんですけど、段々人が増えてきて50頭ぐらい集まるようになっちゃって、さすがに公園からクレームがきて (笑) もちろんタダでやってたんですけど。

−−そこに集まる人達は佐久間正英が何者か知ってたんですか?

佐久間:いや、知らないですよ。

−−じゃみんな知らないで背の高いお兄ちゃんがやってたみたいな感じだったんですかね(笑)

佐久間:あまりに多くなっちゃったんでやめざるを得なくなって…。

−−車が好きだって話を聞きますが。

佐久間:いや、そんな事ないですよ。普通程度に。

−−今は何に乗ってらっしゃるんですか?

佐久間:今はベンツのSLK。車自体は好きだけど、運転するのは好きじゃないですね (笑)

−−すごくおしゃれっていうイメージがあるんですけど、洋服のブランドとか何かこだわってる部分とかあるんですか?

佐久間:傾向はありますね。ブランドでは”45rpm”っていうのが好きだったり、それと代官山にある”ハリウッドランチマーケット”とか、たまにきれいな格好しなきゃなんない時のための”コムデギャルソン”とか、その位ですかね。

−−ユニクロ行かれます?

佐久間:ユニクロは偉いなと思いますよ。一回行って感動した (笑) すごいなって。あれは今の時代を見事に語ってますよね。やっぱり時代は便利に向かったなっていう。

−−佐久間さんが行ってるんだったら、安心して行けますね (笑)

佐久間:あの会社は、伸びるでしょうね。

−−今日は大変ありがとうございました。さて次、どなたにお話お伺いしましょう?

佐久間:ホッピーなんか面白いんじゃない?

−−ではホッピー神山氏へ何か一言メッセージをお願いします。

佐久間:Dearホッピー、長いこと会ってませんが、元気してますかぁ?たまには飲もうぜ!(でも翌日入院はカンベン)。ホッピーもお体ご自愛下され。お互い、いつまでも若くない。では〜。

(インタビュアー:Musicman発行人 屋代卓也/山浦正彦)

次回はメジャーとインディーズの両シーンで大暴れ、グローバルに活躍する重要人物系大物ミュージシャン、ホッピー神山氏の登場です。どんな話が飛び出すかご期待下さい!

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