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コンセプト音楽イベントの現在 — 鈴木健太郎(REDLINE)× 麻生 潤(SYNCHRONICITY)対談

インタビュー スペシャルインタビュー

左から:鈴木健太郎氏、麻生 潤氏
左から:鈴木健太郎氏、麻生 潤氏

音楽イベント、フェスが増え続ける中、イベントのオリジナリティにも様々な工夫が凝らされるようになっている。「このイベントに来て良かった!」とお客さんに思って頂くために、イベントの主催者は常日頃からどのような事を意識しているのだろうか。

そこで今回は、パッケージシリーズイベントとして時間軸的長さを持つ「REDLINE」と、アート・クリエイティブな縦軸的な深さを持つ「SYNCHRONICITY」という2つのイベントをピックアップ。「REDLINE」から株式会社ジャパンミュージックシステム 専務取締役 鈴木健太郎氏と「SYNCHRONICITY」から株式会社EARTHTONE 代表取締役 麻生 潤氏との対談形式で、コンセプトからアライアンスについて、苦労する点、当日の意識、今後の展望などを語って頂いた(それぞれの共通点や相違点にも要注目)。
(進行・文 Jiro Honda、写真 Yuki Okita)

redline synchronicity

 

  1. はじまりは「クロスオーバー」
  2. キッズのためにチケットはできる限り安くしたい(鈴木)
  3. お客さんを裏切らずに、かつ新しいエッセンスを取り入れていく(麻生)
  4. 一番高ぶっている時に次のアイデアを作っていく(鈴木)/空間を一緒に作ってくれてありがとうという感謝(麻生)

 

はじまりは「クロスオーバー」

——SYNCHRONICITYとREDLINEはそれぞれ深いコンセプトをお持ちですよね。今日はその部分からお伺いしたいのですが、まずSYNCHRONICITYではいかがでしょうか。

麻生 僕自身、元々音楽をやっていたのですが、昔からデザインやアートとか、クリエイティブなものがずっと好きで、バンドを解散して少し後に-kikyu-というクリエイターのチームを立ち上げてイベントを始めたんです。それでイベントの回数を重ねるうちに、その頃クラブカルチャーとライブカルチャーが分断されていた雰囲気があって、僕は両方とも好きだったので「同じ音楽なのにもったいないな」と。それでクロスオーバーさせて一緒にやろうということで2005年にSYNCHRONICITYをスタートさせました。

——初回は代官山UNITで開催されていましたよね。

麻生 はい、当初はクロスオーバーというところにすごくこだわっていたんですけど、そのこだわりを持ちつつも、もう一歩踏み込んで「未来へつなぐ出会いと感動」という方向を明確に打ち出して、それをコンセプトとして運営するようになりましたね。

——なるほど。REDLINEの方はコンセプトはいかがでしょうか?

鈴木 麻生さんと同じなんですけど、まさにクロスオーバー、異種格闘技が始まりです。僕は小学生の頃からUSメロディックとかNYハードコア系が好きで、海外のストリートカルチャーや、スケートカルチャーにすごく興味があったんですね。それで、高校時代に実際に自分の目で確かめたいと思ってアメリカのWarped Tourに遊びに行ったんです。

——すごくアクティブな高校生ですね(笑)

鈴木 ですよね(笑)。行く前はNOFXとかファット・レコーズ系のメロディックパンク系が多いのかなと思っていたんですけど、実際に行ってみたら、メロディック系だけじゃなくてハードなメタリックのバンドとか、パワーポップ系とか、まさに異種格闘技が行われていて、そういうステージがたくさんあって衝撃を受けました。しかもアーティストはみんなでマイクロバスで寝泊まりしながら移動したりしてて、そういうハングリーなカルチャーにすごく魅かれたんです。

——そういうWarped TourのエッセンスがREDLINEのベースにあると。

鈴木 Warped Tourをモデルケースとして、そのエッセンスを持つハングリーストリートカルチャーのイベントを日本でやりたいと思ったんです。僕はライブハウスで育ってきましたから、若い子達にももっとライブハウスにどんどん来てほしいという意識も強くもっているので、ライブハウスオンリーのツアー形式で、スタッフもコースターをチャーターして全国を行脚するというカタチ/コンセプトで、2010年にREDLINEをスタートさせました。

——はじまりは「クロスオーバー」というのはどちらにも共通していますね。REDLINEはWarped Tourがモデルケースだそうですが、SYNCHRONICITYはモデルとなったイベントとかはありましたか?

麻生 モデルとなったイベントはなかったですね。考えてみると、2005年というのはクラブとライブのカルチャーが交わっていく一つの始まりだったかもしれないです。うちもその中の最たる一つだったんじゃないかなと。時間がかかるかもしれないけど、音楽は垣根がないんだということをクロスオーバーなイベントで作りあげていきたいなと思ってました。

今では「未来」というのが、僕らのチームのテーマの一つとしてあるんです。体験したものを忘れないという意味で、日常にどれだけ「未来へつなげていく」行為を落とし込んでいけるか。例えば、勉強したり本を読んだり「知を深める」という行為が日常にあると思うんですけど、そうやって深めた知というのはその後で色んなことを考えるきっかけになりますよね。そうして色んなエッセンスを届けながら未来へつなげていくということにトライしていきたいです。

音楽のフェスだけど、知を深められるきっかけがたくさん散りばめられている。後で思い出して考えるという行為とともに、そのフェスで体感した音楽もそこにあると思うんです。そういのが「未来へつなぐ」というテーマの一つですね。

——そういうエッセンスのイベントをゼロから作ると。

麻生 僕たちの未来ってネガティブなことはたくさん言われているけど、ポジティブなことってあまり聞こえてこないじゃないですか。環境破壊や原発問題もそうだし。でもだからこそ今の時代の中に、フェスを通してできる限り未来への希望を残していきたい、作って行きたいと思っています。

 

キッズのためにチケットはできる限り安くしたい(鈴木)

——SYNCHRONICITYは、完全にDIYでやられているんですよね。

麻生 そうですね。

——ライブハウスと組んだり、そういうアライアンスの良いところや、逆に苦労するところを鈴木さんにお伺いしたいのですが。

REDLINE SYNCHRONICITY

鈴木 採算うんぬんではなく「どうしてもこのアーティストに出て欲しい」という気持ちを持ってブッキングをしているんですけど、現実的な問題としてライブハウスってキャパが限られるじゃないですか。なので結果的に経費的な部分がかなり圧迫されてしまう時も正直あります。

チケット代に関して言えば、キッズのために本当にできる限り安くしたいですし、別にビジネスのためにやっているわけではないのですが、限られたキャパの中でブースを作ったりもしているので、イベントを回していく運営側として、ライブハウスという環境に苦労する場合もなくはないかなと。

——だからスポンサーがついているとその辺は楽になると。

鈴木 そうですね。そこにはかなり労力を割いているかもしれないですね。

——SYNCHRONICITYはスポンサー探しなどどうですか?

麻生 今、2000人くらいの規模でスポンサーを付けるって結構大変なんですよね。だからあまりそこに時間を使っていない。勉強させてほしいですね(笑)。

——SYNCHRONICITYでの出店ブースなどは個人的な繋がりだったり?

麻生 現在SYNCHRONICITYはキャパ2〜3,000くらいでやっているんですけど、ライブハウスで今のキャパだとスペース的に出店も限られてくるので、現状は個人的な繋がりが多いですね。

フードだったら、自分が食べて美味しかった知り合いの店とか。出店料というか売上のパーセンテージもすごく低く設定しているので、運営の大部分はチケット収入でまかなっています。そんな中フットウェアのKEENさんにはいつも入ってもらってて、YOGUIのコラボモデルとかも作っています。

鈴木 僕はアパレルブランド(※Deviluse)もやっているので、物販ではバンドグッズももちろんなんですけど、キッズが普段使いできるようなフラッグブランドとしてファッションも一緒に楽しめるような展開もしています。

麻生 アパレルブランドも一緒に出すのはすごくいいですね。

鈴木 そうすることで、客層も自然と交わってきますよね。

「都市部のエッセンス」は大切にしている(麻生)

——REDLINEは2010年からスタートして、この4年間でファン層に変化はありますか?

鈴木 男女比はいつも男4:女6ぐらいで変わらないんですけど、年齢は逆に若年齢化してるかなと思います。

——それは興味深いですね。

鈴木 最近は高校生とか、実際にライブハウス来るのが初めてという人とかも多くなりましたね。若い子はクチコミ力もありますし、そこはありがたいと思います。

——先ほどキッズのためのチケット代の話もありましたね。

鈴木 もう、いつも試算を組んでる時から半泣きですね(笑)。とはいえ、やはりイベントに合ったコストパフォーマンスがあると思うんですよ。REDLINEに来るようなキッズの層で僕自身も生きてきたので、チケットとバンドTシャツあわせて5,000円を越えないように考えて。

麻生 僕らは基本的にDIYで規模的にもイベンターを入れてないんですけど、イベンターを入れて変わる部分ってどの辺ですか?

鈴木 やっぱりプロモーションの部分はすごく助かりますね。他のフェスとかとあわせてREDLINEもプロモーションしてもらったりとか。そこは大きいなと思いますね。

麻生 なるほど。

鈴木 でもイベンターさんも、そこに昔からずっとやってくれている方がいて、その方のことがすごい好きだからやっているみたいなところもあって。

——そこはお互いのメリット云々というより、やはり人と人との部分がまずある。

鈴木 そうですね。「これやったら絶対ヤバいよ、成り立たないよ、大丈夫?」って僕の暴走も止めてくれるし(笑)。そこまで言ってくれる相手なので。

——パートナーですね。麻生さんはブレーンみたいな方がいらっしゃるんですか?

REDLINE SYNCHRONICITY

麻生 -kikyu-というチームは主に企画部分なので、運営的には僕も含めて3人がメインでやっていますね。制作の人間は別で外注だったり、僕らのチームの人間だったり。企画・運営のところは3人+クリエイターチームの-kikyu-で考えて、実際の制作の段階で必要に応じて足していくという感じですね。

鈴木 役割分担ができているんですね。

麻生 プロモーションの部分に関しては、常に頭を悩ませるところではありますね。

——プロモーションでいうと、去年のREDLINE(※恵比寿リキッドルームで10日間連続で開催)だと下北沢の商店街にフラッグがずーっと並んでましたね。

鈴木 下北沢の商店街に協力してもらってやりました。だけど、その時の開催は恵比寿のリキッドルームだったのはすごく申し訳なかった(笑)。

——街が違う(笑)。

鈴木 「下北でやらないの?」って突っ込まれましたけど(笑)。でもせっかく会社が下北にあるので、やっぱり街の人たちにも音楽カルチャーを伝えて一緒に何かするのはいい取り組みかなと。

——SYNCHRONICITYは街のこだわりとかありますか?

麻生 そういうこだわりはあまりないですね。今は渋谷で開催していますけど、渋谷じゃなきゃいけないということはないです。ただ、やっぱりSYNCHRONICITYはちょっとヒリヒリしている「都市部のエッセンス」は大切にしているんですよね。都会の切磋琢磨する感じとか。まったりというよりも、クオリティ高く、どこまでもアツく、みたいな。

——SYNCHRONICITYはアート感、クリエイティブ感が伝わってきますよね。

麻生 やっぱり郊外に出てしまうと都会とはまた全然変わってくる。もっとスローになるし、その土地土地のエッセンスがより大切になってくると思う。それはまたすごく魅力があることなんだけど、SYNCHRONICITYのこだわりはやはり都会的な感じなんですよね。僕自身田舎から出てきたんですけど、東京へ出てくるときのエネルギーたるや半端ない。その何かを生み出すエネルギーとかヒリヒリしたエッセンスって僕は好きなんです。

 

お客さんを裏切らずに、かつ新しいエッセンスを取り入れていく(麻生)

——イベントを作る上で、苦労していることは何ですか?

鈴木 一番はやはりブッキングだと思います。スケジュール的な問題だったりで、当初の頭の中の理想とは絶対に外れてきますからね。

麻生 確かにブッキングは大変ですよね。「こういう形でやりたい!」というどうしてもこだわりがある部分なので、そこが外れてしまうとね。今旬のアーティストに出てもらえばいい、という感じではないので。

鈴木 「このコンセプトに合ったこのバンド!」というブッキングができなかったときは、もう一回はじめからテーマを考える作業からやりなおします。

麻生 やはりキーとなるアーティストが決まらなかった場合、また振り出しからなので、そういったところは共通する部分がありますね。あと僕らはブッキングに加えて「ミックスさせる」という部分が難しいですね。9年やってきて、固定のお客さんもいますから、そういったお客さんを裏切らずに、かつ新しいエッセンスを取り入れていく。

僕は70年代のソウルとかが大好きだったり、色々な音楽が好きなんですが、その感性が必ずしもみんなと同じではないわけですからね。クラブ・カルチャーとライブ・カルチャーのミックスという要素や、「踊れる」という要素を中心に置きながら、新しい側面も提案するということで、ブッキングはかなり苦労しますね。「どうやったらお客さんを裏切らない形になるだろう?どうやったら想像を超えるものを生み出せるだろう?」と。

REDLINE SYNCHRONICITY

アーティストにとっても出会い・感動の一日に(鈴木)

鈴木 出てくれるアーティストにとっても新たな出会いの場であって欲しいですよね。アーティスト同士で実際に交流が生まれる場を目撃すると嬉しい。お客さんはもちろん第一なのですが、出てくれるアーティストがいなかったら成り立たないですし、そのアーティストにとっても出会い・感動の一日にしたいですね。「REDLINEでしか出会えないよね」という組み合わせをいつも考えています。

麻生 普段ない、やったことのない組み合わせというのは大切だと思います。ともすれば今、フェスとかイベントって同じようなラインナップに固まりがちじゃないですか。単純にイベントの集客を考えたらそうなっちゃうかもしれないんですが、我々がそれをやってしまうと意味がないので。

——アーティストの組み合わせで、そこにまた新しい空間が生まれると。

鈴木 その感じが堪らないというお客さんがいるからこそ、先ほど麻生さんが仰っていた「お客さんを裏切らない」という部分が僕にもありますね。

——実際にイベント当日の開催の最中はどこに目を向けたり、どこにこだわっていますか?

鈴木 さっきの出会いじゃないですけど、楽屋で初めてのアーティスト同士って入ってきた時にとりあえず挨拶はするけど、その後ぎこちなかったりするんですよね。なので、僕はなるべく楽屋にいて、ワイワイするようにしているというか(笑)。そこでアーティスト同士の接点を作っていって、ライブを観るという感じですね。楽屋周りのケアに特別力を入れているわけではないんですけど、当日は自然とそういう風になっているという感じで。

——アーティスト同士が良い雰囲気だと、そのバイブスがオーディエンスにも伝わるということはあると思います。麻生さんは、当日のイベント最中はどうですか?

麻生 僕自身が演者というか、トークセッションなどで出演することが多いんですよ。なので大部分はそこに時間をとられていますね。トークをすることは、さっきの知を深めていくことに繋がっていて、後々考えるきっかけになると思うので、できる限りやりたいんですよ。そこでは、僕がMCになって、今まで岩井俊二監督、女優の松田美由紀さん、ジャーナリストの津田大介さん等をゲストに迎えトークを実施してきました。

なので私自身もフル稼働ではあるんですけど、合間でいえば結構お客さんの様子を見ていることが多いかもしれませんね。不満なことはないだろうか、楽しんでくれているだろうかと。実際の進行に関しては、信頼している運営や制作の人間に任せているので。でも、僕ももうちょっと楽屋にいるようにしようかな(笑)。

鈴木 楽しいから居るというのもありますけどね(笑)。

一同 (笑)。

 

一番高ぶっている時に次のアイデアを作っていく(鈴木)/空間を一緒に作ってくれてありがとうという感謝(麻生)

——やはりイベントを続けられているのは充足感などがあるからこそだと思うのですが、どこにやりがいを感じてますか?

鈴木 僕は本番演奏中は袖から見ることが結構多くて、そこからはお客さんの顔がよく見えるんですね。そうすると、やっぱりお客さんの喜怒哀楽の表情が1曲1曲ごとに違うのがすごく分かるんです。それを見ていると次回のイメージが湧いてくるんですよ。前の方で号泣しているキッズがいるかと思えば、後ろではガンガンにモッシュしてたり(笑)。そんなアンバランス感を見ていると色々な楽しみ方があって面白いなと思います。だからお客さんの楽しみ方をすごく見ていますね。

——次へのモチベーションがやりがいになって、続いていくみたいな。

鈴木 ですね。「じゃあ来年はこういう楽しませ方を提供しよう」と。だから来年のことを本番中に考えてますね。一番高ぶっている時に次のアイデアを作っていく感じです。

——麻生さんはどうですか?

麻生 やっぱりお客さんの充足感や満足感、そしてそれをどれだけ提供することができているかというところが一番のやりがいですね。

あとは、やはり出演いただくアーティストとの信頼関係が大事だと思います。長い年月やって積み重ねていくことで1回きりじゃない時間を共有して親しくなりますよね。そうやって信頼関係というものはできていくと思うので、「一緒に作っている」という仲間意識が育っていく感じはやりがいと言えるかもしれないですね。

——他の面白いイベントやフェスもそうだと思うんですけど、アーティスト、ファン、作る人が、回を重ねることによって体験を積み重ねていって、どんどん強く結びついていってるというか。

麻生 もう感謝しかないですね。感謝というのが一番大きい。僕らは本当に不器用にやっているから(笑)、お客さんに対してもアーティストに対してもスタッフに対してもSYNCHRONICITYという空間を一緒に作ってくれてありがとうという気持ちが本当に強いです。

REDLINE SYNCHRONICITY

フラッシュアイデアを信じて、全部アクション(鈴木)/最初に思ったことを絶対にやってみた方が良い(麻生)

——お二方ともイベントに関わっている中で、最近のシーンなどで何か感じることはありますか?

鈴木 最近若手のバンドは数も多くて、テクニックもすごく高い。だけど、少しドライな部分があるのは感じるかな。打ち上げも出なくて、「お疲れ様でした!」みたいな。それが悪いというんじゃないんですけど、例えお酒が飲めなくても、打ち上げに出たらバンドマンには面白い人間がいっぱいいるし、そこで交友関係を深めた方が自分の刺激にもなるからもったいないなと。もちろん打ち上げが全てではないですが。

——バンドもさとり世代と関係しているんですかね(苦笑)。

麻生 僕が感じることは、どうしても同じような、似たようなものが多いなというのはすごく実感しますね。同じようなラインナップのところにばかりに人が集まってしまっているのはやっぱりもったいないなと感じます。

——楽しいのは保証されているけど、裏返せば、新しい音楽との出会いという要素は少し薄れるかもしせませんね。
昨今デジタルサービスでも、新しい音楽との出会いをいかにやるかみたいな話題が多くて、それはもちろんすごく大事だと思います。一方で、お二人のように、現場でファンとアーティストをすごく大切にして音楽の楽しさを提供して頑張っている方がいるのはとても心強く感じます。最後に、それぞれのイベントに興味のあるキッズやファンへメッセージをお願いします。

鈴木 音楽に限らず自分のフラッシュアイデアを信じて、全部アクションしてほしいということですかね。僕もそういうタイプで、すごく失敗もしますけど、それが一番やりがいを感じられることだと思うので。

麻生 僕もまさに同じ事を言おうとしてて(笑)、やるかやらないか迷うことってありますよね。「SYNCHRONICITY」って共時性、ちょっとした運命や奇跡、偶然ともとれるような言葉なんですけど、ひらめくことってあるじゃないですか。例えばそれこそREDLINEに行きたいとかSYNCHRONICITYに行きたいとか。それで、どうしようかなと迷うこともあると思うんですけど、そういうときは自分が最初に思ったことっていうのを絶対にやってみた方が良いと思うんです。だから迷ったら来てください(笑)。

鈴木 それが自分の大事なタイミングなんですよね。

——思い立ったら吉日だと。カラーの違うイベントをやられているお二人の最後の締めが同じメッセージになるのは興味深いです。今日はお二人ともありがとうございました!

REDLINE SYNCHRONICITY