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今年は4展同時開催! 新たにスポーツ・地方創生もカバーした「ライブ・エンターテイメントEXPO」の見所と今後の展望

インタビュー スペシャルインタビュー

ライブ・エンターテイメントEXPO
イベント総合EXPO
スポーツビジネス産業展
地方創生EXPO
リード エグジビション ジャパン株式会社
取締役 事務局長:岡部憲士
事務局次長:近藤純一
広報担当:木崎葉月


国際宝飾展、日本ものづくりワールドなど、数多くの業界見本市を開催しているリード エグジビション ジャパン株式会社。2017年は年間173本もの見本市を開催し、近年中には年間300本の展示会開催を目指すなど、規模を拡大し続けている。

2月21日から23日にかけて開催される、同社主催の「ライブ・エンターテイメントEXPO」は、ライブ・エンターテイメントやイベントに関する演出機材、グッズ、チケッティングなど各種サービスが一堂に会する国内最大級の見本市だ。

昨年から独立した「イベント総合EXPO」に加え、今年は「スポーツビジネス産業展」「地方創生EXPO」の4展同時開催となる。

このインタビューでは今年で5回目の開催となる同展示会の見どころや、今年ならではのこだわりはもちろんのこと、リード社の見据える業界の展望について伺った。
 

 

参加企業は前回から190社増加 過去最大規模の出展社数

――今年で5回目の開催となりました。改めてこの「ライブ・エンターテイメントEXPO」開催の経緯をお聞かせください。

岡部:ご存知の通り、現在の日本ではライブやフェス、演劇などを含めたライブ・エンターテイメント市場が非常に拡大しているという背景があります。

消費者の方々もライブ会場やイベント会場に行って楽しみたい、いろんなものを感じたいという思いが非常に強くなってきて、ライブ・エンターテイメント市場が大きくなっています。

それと共に、ライブやイベントを盛り上げるためのさまざまな機材やサービス、あるいはグッズなども次々と新しいものが出てきています。

イベントやライブの主催者と、いろんな機材を提供する方、それからサービスなどいろいろなソリューションを提供する方々が出会える場・商談ができる場があったらいいんじゃないかという業界のお声をいただいて、5年前に「ライブ&イベント産業展」を立ち上げました。

当時思い描いていた以上のペースで毎年拡大をしているわけですが、この展示会ではイベントやライブ・エンターテイメントをより魅力的にするためのあらゆるものが揃っていますので、出展社も来場者も年々増えてきております。

――今年の出展社数は昨年と比較してどれくらい増加しましたか?

岡部:前回は442社の企業にご出展いただきましたが、今回は4展すべての合計で630社が出展する予定です。今も毎日、出展の申し込みを受けているのですが、最終見込みとして630社の方々にご出展いただきます。

――昨年からイベントの名称を「ライブ&イベント産業展」から「ライブ・エンターテイメントEXPO」「イベント総合EXPO」に変更されました。こちらの名称変更の理由と、イベントを分割された背景について教えてください。
 

リードエグジビションジャパン 取締役 事務局長 岡部憲士氏

岡部:まずは、「わかりやすくしたかった」という理由がありますね。今まではライブ・エンターテイメントの世界とイベントの世界が一緒になった展示会を行っていたので、名称が「ライブ&イベント産業展」だと、例えば演劇業界の方や地方自治体の方々などには「自分が参加しても良い展示会なのだろうか…」と思われてしまい、わかりづらいという背景がありました。

これらをきちんと「ライブ・エンターテイメントEXPO」「イベント総合EXPO」と分けたことにより、ライブ・エンターテイメント業界の方々だけではなく、演劇業界やアミューズメント業界を含めたさまざまな来場者にお越しいただけるようになりました。

全体の来場者数も増加し、名称を変更し展示会を2つに分けたことは非常に大きなメリットがあったと感じています。

――その他にはどのようなメリットが?

岡部:他には、展示会を分けたことで明確に業界の方々と作り上げていく体制が整ったというメリットがありました。

具体的にはアドバイザリーコミッティー委員を組織したのですが、ディスクガレージの中西健夫社長、エイベックス・エンタテインメントの黒岩克巳社長、Zeppライブの杉本圭司代表取締役、アミューズの畠中達郎社長、バッド・ミュージックの門池三則社長、ホリプロの堀義貴社長など、まさにライブ・エンターテイメント業界をけん引する方々にアドバイザーを務めていただいております。

とにかくライブ・エンターテイメント業界を盛り上げようということでみなさんにご協力いただいているのですが、展示会を分けたことによって体制が明確に整い、これは非常に良かったことだと思います。

近藤:明確化したことによって、各協会団体さんにもご協力をいただけるようになりました。

具体的には、コンサートプロモーターズ協会さんからは前回からセミナー共催という形でご協力いただいてますし、音事協(日本音楽事業者協会)さん、音声連(日本音楽制作者連盟)さんもセミナーを共催しています。これは「ライブ&イベント産業展」のままでは実現できなかったことだったと思います。

 

今年は新たに「スポーツビジネス産業展」「地方創生EXPO」も同時開催

 

 

――昨年までの開催で、具体的に成立した商談の事例を教えてください。

岡部:なかなか具体的な社名は申し上げづらいのですが、例えばオリンピック関係者がご来場されて、凱旋パレードなど2020年に向けての具体的な打ち合わせが行われたと伺っております。

あとはわかりやすいところで言うと、グッズが現在のライブ・エンターテイメント業界で重要で、規模も非常に拡大しているんですね。ありとあらゆる音楽関係者がお越しになって、自分たちのイベントのグッズをここで仕入れようと、あるいはアーティストのオリジナルグッズをここで作ろうということでさまざまな商談が行われました。

去年は実績のある本物の宝石メーカーが「宝石を使ってライブやイベントのグッズを作りませんか」ということで出展されていたとも聞いています。

――「スポーツビジネス産業展」を今年独立させたのは、オリンピック開催へ向けてという意識があってなのですか?

岡部:立ち上がりの背景を申し上げますと、もともと今まで行ってきた展示会にJリーグやプロ野球のチームのほとんどの方々が来場されていたんです。今や彼らもただ試合を見せるだけでおしまいというわけではいかなくて、いろいろな工夫をしながらお客さんを楽しませる必要があるんです。

ライブ・エンターテイメントやイベントを活用して、ファンイベントや試合の前後にイベントをやるというのが命題になってきている流れがあるので、スポーツ関係の来場者も急増していました。

各スポーツがもっとお客さんを呼べて、もっとお客さんを楽しませてお金が生まれるような仕組みを作っていくために、スポーツ業界の方々もいろんな人と出会いたいというニーズがあるんです。

そのような中で、我々は日本トップリーグ連携機構の川淵三郎会長に相談する機会があったのですが、このような取り組みは「非常に重要だ」と仰っていただきまして。「スポーツの場でライブ・エンターテイメントもやるなんて最高じゃないか」ということで、一緒に協力しようという事になり、立ち上がったのがこの「スポーツビジネス産業展」です。

ライブ・エンターテイメント業界の方にとってスポーツビジネスは重要になってきますし、その逆もまた然りですよね。このように「ライブ・エンターテイメントEXPO」と「スポーツビジネス産業展」を同時開催することで、非常に面白いものが生まれると思います。

――もともと強いニーズが存在していたんですね。あわせて、「地方創生EXPO」についても立ち上がりの背景を教えてもらえますか?

岡部:先ほど年々スポーツ関係者の来場者が増えていると申し上げましたが、自治体関係者の来場者も増加しております。昨年の展示会でも、全国から160の自治体がすでに来場されていました。

なぜかというと、彼らは地方創生・地域活性化のためにライブ・エンターテイメントやイベントを活用したいという思いがあるんです。せっかく160の自治体が来場しているベースがありますし、同時開催しようということになって立ち上がったのがこの「地方創生EXPO」です。

このコンビネーションはものすごく面白いですね。地方自治体の方々は当然「イベント総合EXPO」にとっても「ライブ・エンターテイメントEXPO」にとっても非常に重要なお客さんですし、スポーツ業界の方々と地方自治体の組み合わせも面白い商談が行われると思います。

――「地方創生EXPO」にはこういう出展企業がいるという例を教えてください。

岡部:今回は「地方創生EXPO」と銘打ったことにより、とにかく「うちは地方創生をお手伝いしますよ」ということを全面的にアピールする企業が多く出展していますので、出展企業の層は非常に分厚くなりました。実際に、現在すべての都道府県から来場登録が届いていますので、来場者数も格段に増加すると思います。

地方自治体にとって地方創生は最大の課題ですけれども、「予算は確保した、組織は作ったけれど、何をやったらいいかわからない」という方々も多いんですよ。地方創生を真剣にやりたい地方自治体の方と、それをいろんな形で助ける企業が出会える場なので、より具体的な商談が行われることが期待されます。

 

今をときめく業界トップランナーによる「過去最高」無料セミナーを多数開催

 

 

――「ライブ・エンターテイメントEXPO」で、注目の企画を教えてください。

近藤:今年の目玉企画として特に注目いただいているのが、「気鋭イベントプロデューサーが考えるエンターテイメントの未来とは?」というテーマの特別講演です。

「ニコニコ超会議」プロデューサーの横澤大輔さん、「ULTRA JAPAN」クリエイティブディレクターの小橋賢児さん、「東京ガールズコレクション」で知られるW TOKYOの村上範義さん、そしてアソビシステムの中川悠介さんにご登壇いただきます。
 

リードエグジビションジャパン 事務局次長 近藤純一氏

「このテーマを誰に語ってもらうのか?」という話を委員会の方と進めたときに、今まさに業界を作っている側・頑張っている側の人たちが今後業界をどうしていきたいかを語るのが重要だという結論になりましたので、こちらの4名に依頼をしました。

それぞれがプロデューサー目線でこれからのライブ・エンターテイメント業界がどうなっていくのかを語っていただく講演で、ライブ・エンターテイメント業界の全員が注目のトークセッションになりそうです。

近藤:あとは今回4つの展示会を開催するということで、それぞれの展示会での講演会はもちろんのこと、全体を通して一つの基調講演を行います。

ライブ業界からはコンサートプロモーターズ協会から中西会長、地方創生からは元地方創生担当大臣の石破茂衆議院議員、スポーツ業界からは日本トップリーグ連携機構の川淵会長。この3名でクロストークセッションを行うのですが、これはライブ業界に限らずあらゆる層の方々から注目をいただいておりまして、ものすごい聴講者数になるのでは、と思います。

――その他に注目のセミナーは?

近藤:音楽を作っているトップランナーの方々による「ヒットメーカーが語る、音楽シーンの未来と可能性」という講演もおすすめです。さまざまなアーティストに楽曲を提供している音楽プロデューサーの本間昭光さん、蔦谷好位置さん、いきものがかりの水野良樹さんの3名が登壇してお話しされますので、事務所やレーベルはもちろんのこと、ミュージシャンやミュージシャンを目指している方にもぜひ聴講していただきたいです。

あとぜひご紹介いただきたいのが、「RISING SUN ROCK FESTIVALはどうやって生まれたか 〜今後の音楽フェスにおけるビジネス展開〜」という講演です。

「RISING SUN ROCK FESTIVAL」は今や4大フェスの一つになっていますけれど、それがどうやって生まれたかの秘密を語っていただきますので、フェスやイベントを企画したいって方にはぜひ聞いていただきたいです。

ヒップランドミュージックコーポレーションの野村達矢さん、アミューズの相馬信之さん、いきものがかりの水野さんによる「『ヒットの崩壊』以降のエンタテインメントの未来」も同様に注目の講演です。

そして業界の若手の方におすすめしたいのは、音事協さんの中井秀範さんによる講演ですね。中井さんは吉本興業でずっとマネージャーをやっていた方なのですが、今マネージャーになりたい人が減ってきているという現状がありまして。

「キツイ」というイメージが先行しているのですが、「マネージャーほど楽しい職業はないんだよ」というテーマでお話しいただけるので、各事務所のマネージャーで少し悩んでいる方とかもぜひ聞かれるといいかと思いますね。マネージャーを目指している学生さんにも、ぜひおすすめしたいです。

 

グッズ、演出を手がける企業は今年も増加傾向 規模を3倍にした企業も

 

 

――「ライブ・エンターテイメントEXPO」で、今年注目のブースについて教えてください。

近藤:出展が増えているのは演出を手がける企業のブースですね。ブース自体が増えていて、機材を生で見せようという意図で拡大しています。高精細なディスプレイや照明機材が、4K、8Kのホログラムなど、インターネットやカタログでは見せられないものを展示しています。

岡部:エルテックさんも引き続き大規模に出展しますし、映像センターさんは規模を3倍にします。また、シネ・フォーカスさんも1.5倍に規模を拡大していますので必見です。

近藤:映像関係のブースに音響も照明も乗っかって一つのステージブースができているという流れですね。

――サービス関係で注目のブースはどちらでしょうか?

近藤:チケッティングサービスに関するブースですね。取り扱う企業も増えていますし、会社がチケッティングサービスにかける熱量も年々高まってきているのを感じます。

岡部:チケット転売問題に対応するソリューションはいろいろと出てきてますね。

近藤:チケット転売問題に関しては、コンサートプロモーターズ協会さんと音声連、音事協さんの、まさにチケット転売反対運動に力を入れている3団体からそれぞれご登壇いただいて講演していただくセミナーもあります。先日のチケットキャンプの運営停止問題もあって、各方面からの注目度が高いです。

――チケット転売問題のお話をしていただきましたが、その他にも業界全体として感じている「流れ」のようなものはありますか?

岡部:やはりグッズですね。当然ライブ・エンターテイメント業界にとってマーチャンダイジングは非常に重要な収益源でもあるし、お客さんも楽しみにしてライブ・エンターテイメント会場にお越しになるということで、非常にグッズに対するニーズが高まっているのはひしひしと感じます。

数も大きくなったんですけども、毎年いろいろなものが出てきますので驚きますね。見逃せない場となっています。

 

毎年恒例の学生向け企画も 根底には「業界還元」の意識

 

 

――今年も「ライブ・エンターテイメント業界を知る」というテーマで学生向けの企画を行うと伺いましたが、どのような催しを行うのでしょうか?
 

リードエグジビションジャパン 取締役 事務局長 岡部憲士氏

 

リードエグジビションジャパン 事務局次長 近藤純一氏

岡部:今年も、学生向け座談会を開催します。映像制作からは映像センター様、音響からはSTAR*TECH様、照明はパシフィックアートセンター様、そしてZeppライブ様と、それぞれの分野から活躍されている若手に登壇いただき。座談会形式で「この業界はこんなに面白いんだよ」と業界をより知ってもらえる企画を行います。

近藤:昨年も学生用のラウンジコーナーを設けたのですが、今年も同じように企業の方と学生さんが直接お話しできる場を設けたいと思っています。先ほど申し上げた講演会は学生さんも無料で聴講できますし、学生さんの就職のきっかけにつながる場を提供できればと思います。

岡部:去年も「この業界に入りたい」って思ってくれた学生さんの数が非常に多かったようで、出展企業や来場者の方からも「とてもいい企画をやってくれた」とお褒めの言葉をいただきましたね。これは今後も続けていこうと思います。

ライブ・エンターテイメント業界も若い方が入ってこなかったり、定着しなかったりということが一つの課題です。アドバイザリーコミッティー委員の方々にも、若手応援も含めた企画を展示会と一緒にやろうという趣旨にご賛同いただいていますので、基本的にセミナーや講演は「業界還元」として考え、無料で開催しています。

――昨年の学生の来場数はどれくらいでしたか?

近藤:1100人ほどですね。

――この学生向け企画をいわゆる「就職セミナー」として考えると、かなり大規模な部類に分類されますよね。

近藤:そうですね。しかも、その全員が音楽業界に就職を考えている1100人なので、他の就職セミナーの参加層とは質や意識といった面でも、また違ったものだと思います。

岡部:去年のアンケート結果は感動しました。音楽業界の若手や学生の方から「勇気を貰った」や「業界で働けることを誇りに思う」など、嬉しいお言葉をたくさんいただいて「やった意義があったな」と思いましたね。

 

さらに規模を拡大予定 今後は海外からの来場者確保に注力

 

 

――今後の展望についてお聞かせください。

岡部:初回から比べれば海外からの出展企業が5倍に増えたという事実はあるのですが、今後は海外からの来場者を増やすことに注力したいですね。次回以降は本格的に海外来場者数を引き込むための取り組みについて練っていきますので、徐々に増やしていきたいと思います。

――第1回目から「国際化」をテーマにされているとお話を伺いましたが、今年「国際化」という意味で顕著だった動きなどはありますか?

岡部:そうですね、海外の出展企業が徐々に増えてきていることは変化だと思います。出展企業全体としても増えてきましたし、今年のセミナーひとつをとっても、アメリカでフェスやエンターテイメントを展開するAEG(アンシューツ・エンタテイメント・グループ)の講演を行います。

スポーツビジネス産業展においても(世界的なサッカーチームである)インテル・ミラノ、マンチェスター・シティFCなどの方に登壇していただいたりと、海外からの講師陣も増えてきていますね。

――最後に、イベントへの意気込みなどをお聞かせください。

岡部:今回は4展同時開催ということで、音楽業界の方々にとってものすごく面白い場になると思います。ここに来るとライブ・エンターテイメント業界の最前線だけでなく、すぐ隣でスポーツビジネスの世界やイベント、地方創生の世界にもパイプが繋がっています。ライブ・エンターテイメントや、音楽業界に関わる方は見逃せない内容です。

この4展を同時開催するというのは世界でも初めてのことですし、業界から「よくこれを同時に開催するね。すごく面白い取り組みだ」と本当に多くのお褒めの言葉をいただいております。ぜひご来場いただければと思います。